
補章:二分脊椎患者の妊娠と出産に関する情報
1.男性の勃起・射精・性交渉について
男性二分脊椎患者においては、75〜95%の症例において勃起が可能であり、56〜77%の症例において
射精が可能である、という報告があります。
(平山暁秀「二分脊椎症における性機能の検討」1995年『泌尿紀要』41号)
数字だけを見れば、二分脊椎患者の性機能に関しては、脊髄損傷者と比較して、良好に保たれているように
見えますが、後天的な身体障害である脊髄損傷に比べて、二分脊椎は先天的な疾患であるため、
生育環境や心理面などの原因で、性に対する積極性そのものが、なかなか湧かない傾向がある、とされています。
股関節が満足に動かなかったり、便失禁や尿失禁といった合併症が生じる点も、
性交渉に対して積極的になれない要因です。
したがって、二分脊椎患者に対する性機能ケアは、心理面・環境面でのサポートが重要になるでしょう。
人工授精に関しては、二分脊椎も脊髄損傷と同様、採取された精液の精子濃度や
運動率が低い場合が多いため、受精の成功する可能性は低くなります。
しかし、近年では精液採取法の進歩などの医療技術の発達により、脊髄損傷や二分脊椎をはじめとした
身体障害者が子どもをつくることのできる確率は、向上しています。
2.女性の妊娠・出産について
二分脊椎でも、予測される合併症を念頭に入れた医療処置・管理を行うことにより、多くの場合、
安全に妊娠・分娩が可能です。

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